みやぎ生協から「被災地・みやぎの今」〔第38回〕

3.11を忘れない みやぎ生協から被災地・宮城のいまをお伝えします

新商店街にまちの盛衰がかかっている

「新商店街にまちの盛衰がかかっている。絶対成功させなければならない」。(株)南三陸まちづくり未来の三浦洋昭さんはそう決意を口にします。

2017年春、南三陸町のかさ上げした市街地に「南三陸さんさん商店街」(志津川)と「伊里前復幸商店街」(歌津)、二つの商業地がオープンします。どちらも南三陸まちづくり未来が管理するテナント型施設で、まちの賑わい回復の拠点として期待されています。

震災で市街地を失った南三陸町の商業者はいち早く福興市や仮設の商店街を立ち上げ、地元の復興に大きな役割を果たしてきました。「キラキラ丼」による地元海産物の販売、買い物に訪れる地域住民の交流の場づくり、全国への情報発信。また商店街がボランティアの活動拠点となったことで、南三陸町へIターンする若い人も増えました。

5年間の仮設店舗で得た経験や人とのつながりは、新しい商店街にも引き継がれます。

「多くの人が訪れて復興を支援し、再び観光に来てくれる流れができました。商店街も行政や観光協会、地元産業団体、旅行事業者と連携し、リピーターを確保していきます」。

さんさん商店街には28店舗、伊里前復幸商店街には8店舗が出店し、周囲の商業地や交流施設とともに一体感を持った観光・商業エリアを形成していく予定です。今年10月末には三陸道が志津川インターチェンジまで延び、仙台との距離が短縮します。一帯を道の駅として整備し、野菜や海産物の産直施設を設ける計画もあります。

飲食店や菓子店、理美容店、野菜市など“日常と非日常”が混在する商店街は、地域住民と観光客、まちと外部をつなぐ窓口になることでしょう。

新商店街が発足しても、復興工事関係者の撤退など、明るい材料ばかりではありません。三浦さんも「商店主さんたちは不安でいっぱいのはず」と言います。しかしいまは前に進むしかありません。「商店街の本来の魅力にさらに磨きをかけ、地域にも全国のお客さまにもどんどん情報を発信していきます」。

地域再生のシンボルである新商店街を成功に導くため、商業者たちの奮闘が続きます。

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▲仮設のさんさん商店街にある(株)南三陸まちづくり未来の事務所で、向かって右から阿部ひで子さん、三浦洋昭さん(代表取締役)、澁谷祐介さん。壁には新しい市街地パースが張り出されています。

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▲南三陸さんさん商店街は2017年3月3日にオープンする予定です/写真提供:(株)南三陸まちづくり未来