
知っていますか?成年年齢が引き下げられます
現在18歳、19歳の人(2002年4月2日生~2004年4月1日生)は、 成年年齢の引き下げにより2022年4月1日から成人(成年)となります。(民法改正2018年6月13日) これにより、「未成年者取消権」を喪失することになります。
「未成年者取消権」を喪失するとは?
「未成年者取消権」は、未成年者が親の同意を得ずに結んだ契約を取り消せる権利です。(民法5条2項未成年者の法律行為の取り消し)民法改正に伴い、情報や社会経験の少ない18歳、19歳の人が成年扱いとされるため、親の同意なしに自分自身で自由に契約ができるようになります。しかし、契約には責任を伴います。リスクがあることを忘れてはいけません。

親の同意なしにどんなことできるの?

例えば、
- 携帯電話の契約
- ローンを組む
- クレジットカードを作ること
- 部屋を借りる等の全ての契約行為
これらの契約行為などができるようになります。
成人後の若年者に多い消費者トラブルは?
成人後間もない若年者の消費者トラブルには、マルチ取引、タレント・モデル契約のトラブルなどがありす。例えば、
- 街で声を掛けられ、言葉巧みに喫茶店や事務所に連れて行かれ、断り切れずに契約
- 友人やSNSで知り合った人等に紹介され、その人との関係を悪くしたくないという思いで、すすめられるままに契約
- スマートフォンで見つけたオーディションに申込み、「タレント・モデルになるために必要だ」と、高額な商品購入契約やサービス利用(タレント養成教室・プロフィール写真の為に必要と高額な撮影料の請求)をすすめられ、高額なローンを組む
といったトラブルが発生しています。

上記のグラフが示すように、成人後は相談件数が大幅に増加しています。成人になると本人の意思で契約が可能になり、親の同意も必要でなくなることから、悪徳業者が狙ってくる可能性は一気に増大すると思われますので、注意が必要です。
万が一、契約トラブルに巻き込まれてしまった場合はどうすればいいのでしょうか?
契約に納得がいかないとき、不安なときの相談窓口

不本意な契約をしてしまったとき、契約の意思がないにもかかわらず、ネット上にある画面をクリックしただけで請求が届いたとき等、納得がいかなかったり不安になったときは、一人で悩まずに下記へ連絡し相談しましょう。(最寄りの消費生活センターにつながります)
消費者ホットライン 局番なし「188」へ
普段から、消費者トラブルの事例を国民生活センター等から見る習慣をつけることも有効です。
中学生・高校生のお子さんがみえるご家族の方へ
中学、高校では家庭科で18歳成人についての学習をしていますが、ご自宅でもぜひ、親子で「何が変わり、何に注意が必要なのか」、話し合う機会を持ってください。
18歳、19歳で成人する方へ

- 軽い気持ちで契約しない!
- うまい話に飛びつかない!うまい話はありません。
- ネットの情報に流されない!
- 契約をせかす人を相手にしない!断る勇気も大切です。