平和講演会 『ちっちゃいこえ』に耳をすまそう!開催報告 | 生活協同組合コープみえ

平和講演会 『ちっちゃいこえ』に耳をすまそう!開催報告

≪講師紹介 アーサー・ビナード≫
米国ミシガン州生まれ。ニューヨーク州の大学で英米文学を学び、卒業と同時に来日、日本語に魅了される。池袋図書館で紙芝居の実演を見て、世界のどこにもない、日本だけの素晴らしいメディアだと感動。いつか自分も作りたいと思うようになり、丸木夫妻が何年も費やして作り上げた「原爆の図」に出会う。そして、広島で被爆者の声に耳を傾け続け、紙芝居「ちっちゃい こえ」が出来る。

 6/19(土)シンフォニアテクノロジー響ホール伊勢にて、詩人のアーサー・ビナード氏をお迎えして講演会を行いました。感染対策のため会場はパブリックビューイングで17名、オンラインで30名の参加でした。

パブリックビューイングの様子

 「被爆体験を継承し、語り継ぐことは難しくない。どこかで他人事だと思っていないか、被爆した人はかわいそうだと上から目線でみていないか。今もどこかで争い、核兵器廃絶はすすまず、原発は稼働し続けている。いわれのない差別にいつ自分が巻き込まれるかもわからない。戦争体験者や被爆体験者から、あの時いったい何があったのか、私たちは聞かなくてはいけない。知らなくてはいけない。」講演の中で実演していただいた紙芝居「ちっちゃい こえ」で、猫の瞳はそう訴えています。

講師のアーサー・ビナード氏

≪参加者の感想≫

  • 学生の頃に学習して以来、来世に語り継ぐことが現代に生きる私たちの使命だと感じていたものの、実際にどう伝えるべきか答えを出せていなかった。アーサー・ビナードさんの「関心を持たないと頭に入っていかない」という言葉を聞き、自分の中でもっと噛み砕いて、自分の言葉で話せるようにならないと話しても理解してもらえないと思った。まず自分の言葉で平和について語れるように、もっとしっかり勉強することから始めようと思う。「語り継げないはずがない」というアーサー・ビナードさんの言葉を胸に、今後も活動に参加していきたい。
  • 読み聞かせボランティアをしています。アーサー・ビナードさんの講演を以前聞いたことがありますがその後、紙芝居「ちっちゃな声」が製作され、今回ビナードさん直々の実演に感動しました👏紙芝居に込められた思い、平和に対する願い。紙芝居の最後の終わり方の意図などとても興味深く視聴しました。コロナ禍の中、リモートでの企画に感謝です😊平和で穏やかな日々が送れますように👩
  • ちっちゃい声が細胞のことだと想像もしていなかった。「紙芝居は日本だけの伝承文化」と言われて確かに!76歳になるまで考えもしなかった。後半の話もとても含蓄の深い語りでユーモラスで楽しかったです。日本人でさえ忘れかけていく原爆、原発のことを伝えてくださり感動しました。原爆が落とされてからの年は私自身の年齢であり、毎夏一緒に生きられなかった方への追悼をします。今年は良いお話を聞けて本当に良かったです。ありがとうございました。
  • アーサー・ビナードさんのお話にひきこまれて聴き入りました。76年前のヒロシマ・ナガサキの被爆も福島の原発事故もコロナ禍もつながりました。今回ビナードさんのお話を聴いて心動かされたこと、考えたことをこれから続く日々の生活の中で途切れなく考えたり、話したりしていきたいと思います。貴重な場をもっていただきありがとうございました。