くらしあんしん講座 食べること・生きること・つながること~私たちができるミライ応援団!!~」を開催しました | 生活協同組合コープみえ

くらしあんしん講座 食べること・生きること・つながること~私たちができるミライ応援団!!~」を開催しました

みんなが力を合わせてより良い地域社会づくりをすすめていくために学びあいました。

 2月4日(土)名張市総合福祉センターふれあい にて、「食べること・生きること・つながること
~私たちができるミライ応援団!!~」講座を開催しました。

 コープみえは、伊賀市社会福祉協議会、名張市社会福祉協議会と『生活困窮者対策支援事業の連携に関する協定』を締結しており、注文間違いによる未利用の返品商品の無償提供を行っています。 コープみえでは、伊賀市社会福祉協議会と連携し、フードドライブのための食料品提供の協力を組合員に呼び掛けており定着してきています。

 講座では東京都立大学 人文社会学部 准教授 室田信一先生をお招きし、子ども食堂を取り巻く環境から未来へ向けて、私たちにできることのお話と、社会福祉協議会、コープみえが行う取り組みの様子や、伊賀市、名張市で取り組まれている子ども食堂の状況をふまえ、今後の取り組みをすすめるきっかけづくりや、今後の活動へのヒントをいただきました。

 伊賀市社会福祉協議会と名張市社会福祉協議会から、困窮の実態や子どもの孤立や自殺の増加が深刻であること、単身高齢者の方が生活を立てなおすまでの支援の事例から、提供された食糧が自立支援にとても役立ったこと、今後の高齢者世帯の増加から、どのように地域で協力し合っていくかの課題提起がありました。

 また伊賀市の子ども食堂「わいわいいがっこ」さん、名張市で活動をされている竹中智恵美さんから、コロナ禍、人数制限や時間を分けての運営の工夫やテイクアウトへの切り替え、フードパントリーを行ったこと、学習支援やクリスマス会やマルシェへの参加などへも活動を広げているという報告や、一人で子ども食堂に食事に来る中学生がいること、「なばり子ども宅食」の活動では、孤立している家庭の支援を行うなかで、食を通じて活動することで相手の方が少し受入れやすくなると感じるという報告がありました。

 室田先生は、今日では自由な暮らしを選択できる社会になった一方、家族や近所の支援が小さくなり、一度つまづくと一気に困窮してしまう社会になってきていると話し、しかし小さな支援「溜め」(セーフティネット)をたくさん用意する社会運動が地域で起こってきていると話されました。
 みんなが力を合わせることで生きづらさを抱える人を良い方向にもっていくことができる力、地域のみんなで共同して行動を起こす「コミュニティオーガナイジング」について説明されながら、それに自分たちのパワー、周りのパワーの分析と「戦略」と「物語」を結び付け社会を変える大きな力にしていけると、地域支援の取り組みへのアドバイスをされました。

参加者の感想から

  • こども食堂という活動は、ニュースなどでも聞いて知っていたが、自分の住んでいる地域での子ども食堂について、詳しく知れてよかったと思います。
  • くらしに困った方に対してのくらし支援の取り組みが良かった。 子どもたちが、孤独を感じない社会にするにはどうしたらいいか?聞きたい。
  • 伊賀、名張の地域の様子もよくわかり、参加して良かった。例えば子ども食堂、貧困、シングルファザーなどの子育て、親自身の悩み、様々な支援が必要な方はたくさんいると思います。本当に困っている人が自ら相談に来てくれたら一番いいですが、難しいと思います。そうなると、保育園や病院、一番身近に関わる地域の人が市とつながり、見つけていく事が大切な気がしました。無駄にしている食糧はないのか…企業とつながること。一人一人のむだもなくす…意識も大切。 市も駅の近鉄跡地などそのままにしておかず、コミュニティ施設すべてが揃う施設を作ってほしい。“夢”をもてました。ありがとうございました。
  • そんなに多くの人がひきこもりであったり日々の暮らしにもお困りなのかと思いました。世の中にいっぱいモノがあふれ、食べられるものがどんどん捨てられる時代なのに、一人の力では、できないことでも同じ志を持つ人が集まれば、少しでもお役に立てるかもしれない。私は、今までに気持ちがあっても今一歩前には進めなかった。 今後に向けて考えさせられました
  • 自分の住む地域で何かできることがないかなと思って、こども食堂などどんな様子かと参加しました。 地域のいろいろなつながりの大切さを感じました。個人での関わりのきっかけとして、いつでも気軽に寄れる拠点(毎日とはいかなくても…)やネットなどの情報交換の場があればいいなと思いました。ありがとうございました。相談者の傾向や、伊賀・名張の活動状況、その取り組みが何のために行われているかを室田先生の講義で深めることができました。社会を変化させていくためには、戦略と物語が必要であること。何故その変化を起こす必要があるかを、一人ひとりの活動者の動機となった物語を知ることで、共感を呼び、人の心が動くこと。スノーフレークリーダーシップを発揮していくためには、関わる人々それぞれが物語を持ち、語り継いでいくことが広がりを持つことにつながると感じました。 私自身も含め、活動者それぞれが物語を語り、つながりながら溜めがたくさんある地域を目指したいと思いました。貴重な機会をありがとうございました。